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独立書店ネットワーク合同フェア『わたしの白水社』

2026年4月1日より、独立書店ネットワーク企画による白水社フェアを開催します。

冊子「わたしの白水社」を編集・発行しました。フェア参加29店による「わたしの白水社」を各一冊ずつ紹介する他、翻訳家の柴田元幸さん、白水社元社長、及川直志さんによる寄稿を掲載するなど、充実の読みものに仕上がりました。
こちらは、白水社の出版物をご購入の方に差し上げております。(無くなり次第終了)
また、1部300円(税込)にて販売もしております。

「独立書店ネットワーク」企画 白水社フェア
2026年4月1日~
(時期・内容は各店によって異なります)

■フェア参加店一覧:
BOOKNERD(岩手・盛岡市)
曲線(宮城・仙台市)
REBEL BOOKS(群馬・高崎市)
本屋 水紋(群馬・前橋市)
本屋 lighthouse(千葉・千葉市)
葉々社(東京・大田区)
双子のライオン堂(東京・港区)
WARP HOLE BOOKS(東京・世田谷区)
本屋Title(東京・杉並区)
twililight(東京・世田谷区)
本屋B&B(東京・世田谷区)
本屋・生活綴方(神奈川・横浜市)
本屋象の旅(神奈川・横浜市)
瀾書店(神奈川・横浜市)
ウラ書房(神奈川・横浜市)
冒険研究所書店(神奈川・大和市)
ポルベニールブックストア(神奈川・鎌倉市)
リバーブックス(静岡・沼津市)
ON READING(愛知・名古屋市)
誠光社(京都・京都市)
Puolukka Mill(京都・大山崎町)
toi books(大阪・大阪市)
blackbird books(大阪・豊中市)
1003(兵庫・神戸市)
本の栞(兵庫・神戸市)
VIVO,VA(兵庫・神戸市)
TUG BOOKS(香川・小豆郡)
本の轍(愛媛・松山市)
ten(佐賀・唐津市)

 

2026-03-30 | Posted in Event, NewsComments Closed 

 

【新入荷】SUMMERTIME [REMASTERED EDITION] / Mark Steinmetz

SUMMERTIME [REMASTERED EDITION] / Mark Steinmetz
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/11016

アメリカ人フォトグラファー、マーク・シュタインメッツ(Mark Steinmetz)の作品集。

2011年に、代表作である『SOUTH』シリーズ3部作に続く作品集として初版が刊行された作者による名作『Summertime』(Nazraeli Press刊)のリマスターおよび大幅増補版として刊行された一冊。

本書は、アメリカ各地の日常的な風景のなかで活動の只中にある子どもやティーンエイジャーの姿を捉えたポートレートのシリーズである。

1984年から1991年にかけて撮影されたこれらの写真は、今日よりも子どもたちが見守りの少ない環境で近所を自由に行き来できた時代に撮影された。ヘルメットを着けずに自転車に乗り、デジタル機器による絶え間ない干渉もなく時間を過ごしていた頃の情景が、モノクロームの写真によって、終わりのない夏の光と空気感とともに写し出されている。

これまで未発表であった30点の写真を新たに収録。

2026-04-04 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】LUIGI GHIRRI FELICITÀ / Alessio Bolzoni, Luca Guadagnino

 

LUIGI GHIRRI FELICITÀ / Alessio Bolzoni, Luca Guadagnino
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/11015

ロンドンを拠点に活躍するイタリア人フォトグラファーでアーティスト、アレッシオ・ボルゾーニ(Alessio Bolzoni)とイタリア人映画監督、ルカ・グァダニーノ(Luca Guadagnino)による作品集。

2026年1月から5月にかけてロンドンの「トーマス・デイン・ギャラリー(Thomas Dane Gallery)」で開催した同名展覧会に伴い刊行された。

本書は、世界的に知られる映画監督であるグァダニーノとアーティストのボルゾーニが、イタリアのカラー写真界のパイオニアでもあるルイジ・ギッリ(Luigi Ghirri)の未公開写真と代表的な写真、テキストを精緻にキュレーションした一冊である。

雑誌の切り抜きの断片や素材の細部を捉えたユーモラスなイメージから、家庭空間、そしてイタリア各地や国外への旅のなかで撮影された写真へと連なり、色彩と陽光に満ちたギッリの作品を独自の視点で辿る構成となっている。こうした多様な作品群は、この特異な作家の実践を形づくるさまざまな要素や主題を響き合うかたちで浮かび上がらせる。

また本書には、ギッリによる3つのテキスト「The Open Work」「The Impossible Landscape」「House, Bridge, Gate」を収録している。写真というメディアが持つ無限の可能性を示唆しながら、作家自身による極めて個人的な作品選択を通じて、新たな視野を切り開く。

2026-04-04 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】雷写 / 佐内正史

雷写 / 佐内正史
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/11048

写真集『生きている』で鮮烈なデビューを果たし、普遍的な日常の風景に、得も言われぬ共感性を漂わせた作品が、多くのフォロワーを生み出し多大な影響を与え続けている写真家、佐内正史による写真集。

ーーー

「あっ」て言って仰け反って、「あーっ」て言って終わる。写真の中の擬態語が聞こえてくる。ピカって光る、ストロボは焚かない。雷人を箱から出した時、アトリエが明るくなった。いつか言った、写真に撮らなくても写真だった。

 2025年夏から冬、 毎週火曜日岡本太郎記念館で太郎さんが描いた絵の撮影をした。色んな表情のまるいものがいっせいに走ってくる。

 雷人を撮っている時に、この撮影の旅は終わると思った。ストロボは焚かないけど、光っている、 雷、私は雷人写真人。年末年始に静けさの中プリントができて、気持ちがすっきりした。神社とか墓参りに似ている、目がよくなる、死者と話す、中で少し動いてる、写真の印象、言葉が無いから軽くなる、 幾何学に見えてくる、記憶が違う風景、表面に浮かんでる黒、素朴で思いやる、写真からはみ出していく、懐かしい平面。
(佐内正史)

佐内正史 MasafumiSanai
写真家。97年、写真集「生きている」でデビュー。写真集「MAP」で第28回木村伊兵衛写真賞を受賞。
08年に独自レーベル「対照」を立ち上げる。近著は『写真がいってかえってきた』『静岡詩』。
また、曽我部恵一とのユニット”擬態屋”で2ndアルバム+写真集「Strongmemory」を今秋10/16にリリース、同時に写真展「Strongmemory」をbookobscuraにて開催。主な展覧会に「展対照<第二部>Vacant(東京、2025年)「写真がいってかえってきた」bookobscura(東京、2024年)、「静岡詩」タカ・イシイギャラリー、(東京、2023年)「静岡詩」静岡市美術館(静岡、2023年)、など。

2026-03-26 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】白い火、ともして / 西尾勝彦

白い火、ともして / 西尾勝彦
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10918

奈良の街、森の近くで猫と鹿とひっそりと暮らしながら、展示形式の詩の発表、私家版の詩集制作などの活動を積極的に行っている作家、西尾勝彦による詩集。

本作は、芸術方面に進もうとする若い人たちに向けた「創作基礎」の講座の内容を、随筆詩の形をとってまとめたもの。
創作に携わって生きている人、生きようとしている人、またその家族や友人の方へ。また、自分らしく創造的に生きるすべての人へ贈ります。

縁あって芸術方面に進もうとしている若い人たちに「創作基礎」の話をする機会がありました。創作そのものを教えることはむずかしいですが、創作をつづけていくにあたって知っておいた方がよいことなら少しは伝えられるとおもい、講座を担当しました。
その内容をより非実用的な方向にあらためて、随筆詩のようなかたちにまとめたのがこの小冊子です。ほとんど役に立つものではありませんが、創作を志すひとのささやかな支えになるかもしれません。本棚の片隅にそっと置いていただき、ときおりまぼろしをかんじるように読みかえしていただけたらうれしいです。
(西尾勝彦)

2026-01-25 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】Practice 01 Cakey Makeup / Kazuhei Kimura 木村和平

Practice 01 Cakey Makeup / Kazuhei Kimura 木村和平

Practice 01 Cakey Makeup / Kazuhei Kimura 木村和平
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10920

限定500部

ファッション・フォトやアーティスト写真、映画のビジュアルなど、多岐にわたり活躍中の写真家、木村和平による写真集。

本作は、“練習”をキーワードに、判型、デザイン、ページ数等の書籍フォーマットを固定化し継続的に刊行するシリーズ「Practice」。第1弾となる本作『Cakey Makeup』は、プリントを学び始めた頃、ふと手にした教則本に書かれていた言葉(「焼き込みや覆い焼きはあくまでも隠し味として用いましょう。ひと目見てわかるような厚化粧は禁物です。」)を着想源とし、制作した作品群。

ーーー

長きに渡り続いた『石と桃』の発表も終わりがみえた頃、ひとつの題材と長く対峙してきたことへの反動で、私は身軽になることを望んでいました。思いつきを最優先し、後先を考えず、鮮度が落ちる前に公の場へ放ち、それから作品のことを考える。それらを念頭に置いて動き始めたのが、『Practice』という不定期刊行シリーズです。
(木村和平)

木村和平|Kazuhei Kimura
1993年、福島県いわき市生まれ。東京在住。ファッションや映画、広告の分野で活動しながら、作品制作を続けている。第19回写真1_WALLで審査員奨励賞受賞(姫野希美選)。主な個展に、2022,23,24年「石と桃」(Roll)、2020年「あたらしい窓」(BOOK AND SONS)、主な写真集に、『袖幕』『灯台』(共にaptp)、『あたらしい窓』(赤々舎)など。

 

2026-01-25 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】Haru and Mina / 濱田英明 写真集 Hideaki Hamada

Haru and Mina / 濱田英明 Hideaki Hamada

Haru and Mina / 濱田英明 写真集 Hideaki Hamada

ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10837

初版・ポストカード付
送料無料!

国内外のさまざまなシーンで活躍する写真家・濱田英明が、2012年に台湾で、2014年に日本で出版した写真集『Haru and Mina』。
2009年より自身のこどもたちを被写体に撮影してきたこのシリーズは、その後も継続して撮影が続けられてきました。

本書は、2009年7月から2020年4月までの約11年間に撮影された8000余点の中から、濱田自身が313点を厳選し、504ページに収めた作品集です。

淡々と綴られるのは、終わりがないように見える二人の子どもの平凡な日常。瞬時に忘れ去られてしまいそうなありきたりの光景は、何度も巡る春夏秋冬とともに、ゆっくりと穏やかに流れていきます。しかしそれは、いつか訪れる別れへと、確かに進んでいます。

時系列で並ぶ作品の根底に横たわるのは、「人と人が共に過ごす時間の儚さ」。それがいかに普遍的な体験として受け止められ、やがて「誰か別の人のもの」になっていくのか。本作は、その過程を静かに描いています。

撮影に使用されているのは、PENTAX 67 II と標準レンズ。カメラの特性を活かし、子どもに近づきすぎることなく、客観的な視点を保った絶妙な距離感が一貫して維持されています。それが濱田特有の淡い光と相まって、独自の世界観を描き出しています。

どこかで誰もが見たことのある景色。
それは心の奥深くにある大切な何かを呼び覚まし、不思議な感覚を鑑賞者にもたらします。気がつけば、うっすらと朧げに残る遠い日々に、心地よく耽溺するかのように、自然と引き込まれていくでしょう。

写真を撮り、記憶を残す。時間を「いま」に呼び戻す。その行為の本質にあるものを、この作品集は静かに物語っています。

プレゼントにもおすすめです。

濱田英明
1977年兵庫県淡路島生まれ。2012年35歳でデザイナーから撮影業に転身。 2012年写真集『Haru and Mina』を台湾で出版。2019年写真集『DISTANT DRUMS』(私家版)を出版。
https://www.instagram.com/hamadahideaki/?hl=ja

 

Haru and Mina / 濱田英明 Hideaki Hamada Haru and Mina / 濱田英明 Hideaki Hamada Haru and Mina / 濱田英明 Hideaki Hamada  

2025-12-04 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】国際芸術祭「あいち2025」公式カタログ

国際芸術祭「あいち2025」公式カタログ
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10739

※panpanyaによる漫画《何物》小冊子の付録付き

2025年9月13日〜11月30日に開催された、国際芸術祭「あいち2025」の参加アーティスト62組による展示・公演作品の写真や解説を網羅した公式カタログ。

国際芸術祭「あいち2025」 https://aichitriennale.jp

<灰と薔薇の「あいま」で、「来るべき世界」を考える>

今回の芸術祭のテーマである「灰と薔薇のあいまに」は、現代アラブ世界を代表する詩人・アドニスの詩の一節からとったものです。戦争の惨禍を目の当たりにしたアドニスは、そのことによる環境破壊を嘆きましたが、同時に破壊の先に希望をも見出しました。私たちが今生きているこの世界では、人間と環境のあいだに深刻な問題が浮上しており、両者の溝はますます深まる一方です。こうした複雑に絡み合う人間と環境との関係を、国家や領土、民族といった人間中心の視点からではなく、地質学的な時間軸から考察することで、本芸術祭は、両者が互いに信頼し、育み、補い合うための道を探ります。そしてまた、灰(終末論)か薔薇(楽観論)かという極端な二項対立の議論を中心に据えることなく、その「あいま」にあるニュアンスに富んだ思考で世界を解きほぐそうと試みます。
(国際芸術祭「あいち2025」公式WEBSITE より)

2026-01-25 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】Diary / フィリップ・ワイズベッカー Philippe Weisbecker

Diary / フィリップ・ワイズベッカー Philippe Weisbecker
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10834

 

パリ、ニューヨーク、バルセロナを拠点に活動。日常生活の中にある誰も気にとめない品々の簡素な美しさに注目し、鉛筆や定規を用い、独特のフォルムで描く、アーティスト、イラストレーターのフィリップ・ワイズベッカーの作品集。

彼は、「オブジェ日記」とでも言うべき小さな手帳を秘かにつけていました。ポケットや財布に入れて持ち運べるように、角が丸く落とされていたそれらは、彼が蚤の市や旅先、日々の生活の中で想像力をかき立てるものを発見したときに、メモを添えて描き留めておく自分用のアンチョコでした。

本書「DIARY」は、フィリップ・ワイズベッカーが2014年から2024年まで10年間つづけた合計12冊の小さな手帳を合本し、日本語訳をつけたものです。サイズは、元の手帳から160%拡大したので、見やすく、分厚くなりました。フィリップ好みの、極めてささやかで、取るに足らない日常的なものたちのドローイングを576点収録しています。

巻末には訳出した日記も。どうしてそのオブジェが気になったのか、そこはかとない観察日記になっています。

 

2025-12-02 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】石と桃 / Kazuhei Kimura 木村和平

石と桃 / Kazuhei Kimura 木村和平
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10826

ファッション・フォトやアーティスト写真、映画のビジュアルなど、多岐にわたり活躍中の写真家、木村和平による写真集。

本作は、幼少から自身が抱える“不可思議な症状”から着想を得たプロジェクト。ものの大小や遠近が現実と異なって見えたり、色覚・時間感覚に異常をきたすなど様々な症状が現れる「不思議の国のアリス症候群」という症状から着想を得て、長期間にわたり取り組んでいる作品シリーズをまとめた1冊。

タイトルである『石と桃』は、モノトーン調の硬いものと発色のよい柔らかいものとが混ざり合う、木村が日常的かつ突発的に見ているイメージの一つを言語化したものです。

木村和平|Kazuhei Kimura
1993年、福島県いわき市生まれ。東京在住。ファッションや映画、広告の分野で活動しながら、作品制作を続けている。第19回写真1_WALLで審査員奨励賞受賞(姫野希美選)。主な個展に、2022,23,24年「石と桃」(Roll)、2020年「あたらしい窓」(BOOK AND SONS)、主な写真集に、『袖幕』『灯台』(共にaptp)、『あたらしい窓』(赤々舎)など。

 

2025-12-02 | Posted in NewsComments Closed 

 

【NEWS】期間限定のミュージアムショップ『TEMPORA』をオープンします!

 

国際芸術祭「あいち2025」が開催される2025年9月13日〜11月30日の期間中、愛知芸術文化センターB2にて、ON READINGが期間限定のミュージアムショップ『TEMPORA(テンポラ)』をオープンします。

様々なプレーヤーと協同しながら、アートブック、書籍(新刊・古書)を中心に、スーベニアとなるようなオリジナルアイテム、地元ゆかりのクリエイターたちによるプロダクトやグッズ等も販売するほか、ギャラリースペースを設け、展示企画やポップアップも開催し、ミュージアムショップの新たな可能性を提示していきます。
https://www.instagram.com/tempora2025/

国際芸術祭「あいち2025」
https://aichitriennale.jp/

2025-08-04 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】いつも世界は遠く、 / 上田義彦

いつも世界は遠く、 / 上田義彦
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10654

 

国内外の様々な賞を受賞している日本を代表するフォトグラファーの一人、上田義彦による写真集。
本書は、上田義彦の代表作から未発表の初期作品、最新作まで、自ら現像とプリントを手がけた約580点を収録し、768ページにわたりその40年の軌跡を現すものです。

森や家族、河、建物、標本、紙、林檎の木、ポートレート。アートや広告といった枠組にとらわれることなく、上田の一貫して真摯で鋭い眼差しは、世界に存在するさまざまなモチーフを最高の瞬間として捉え、観るものを魅了してきました。

自身を取り巻く世界の機微を敏感に察知し、対象への想いを一瞬のシャッターに込める──

「From the Hip」(英題)が象徴する、直感に裏打ちされ、偶然と必然が交差する瞬間に写し撮られた写真は、遥かな時の流れの中の切り取られた一瞬として、見る者の記憶や感情と響きあってきました。

本書の構成は、通常のレトロスペクティブの趣と異なり、一度シリーズとして発表された代表作品を撮影年順に解きほぐし、さらに上田自身の手で最新作から時系列を逆にたどるかたちで編まれました。それは上田の写真がいつも新鮮に立ち現れ、各シリーズをもう一度遥かな時間へと開いていくことを体現するものです。写真を全方位に開いていくありようのなかで、「いつも世界は遠く、」という響きは、上田の写真の魅力のひとつでもあり、写真に本質的に伴う「距離」を浮かび上がらせます。

約20年間にわたり撮影された、サントリー烏龍茶の広告写真と中国の記録「いつでも夢を」には、上田が風景と向き合うたびに感じたという「遠さ」「遥か感」が漂います。カメラという媒体が持つ特性により、懐かしさと普遍性が加わった唯一無二の写真であり、長年の時間をかけて洗練された、被写体との理想的な距離感と、全体に行き渡る空気感が美しく融合しています。

ポートレート写真もまた、上田の重要な領域です。広告写真としても多く目にする、美しく構成された背景の中に人物が慎重に配された作品から、フレームに収まりきらない接写まで、親密さと緊張感が交錯する「近くて遠い」距離感が現れています。

母・源を意味する「Māter」、被写体の輪郭を溶かすように焦点がぼかされた「M.Ganges」「M.river」、太古の森を歩き、生命の大元と対峙するように写された「Quinault」「Materia」などの作品は、はるか彼方の時間に眠るものを表出しようとする試みでした。

家族の写真から13年間にわたる記録を厳選し、妻の日記の文章が添えられた「At Home」、そして最初期作品である学生時代の卒業制作──いずれのシリーズにおいても、上田の作品に刻まれた光の痕跡は、物理的、心理的・時間的「距離」を越えてやって来たものであり、節度や抑制とともに、そこに憧憬、希求を静かに呼び起こします。

また、旅の途上で上田が綴った未公開の日記やメモが初収録されていることも、本書の大きな魅力です。光や影、見ることの歓びについて書かれた言葉の数々は、写真の秘密へと触れようとする思索の断片として、もうひとつの軌跡を形づくっています。

上田は、自作について語るとき「奇跡」という言葉をよく使います。それは、写真という不可思議な営みが、自身の意図や行為だけで完結するものではなく、自分の外側にある要素──おそらく写真そのものが持つ偶然性や一回性、そして「距離」に大きく左右されることを知っているからかもしれません。

『いつも世界は遠く、』は、流れる時間を心から愛し慈しみ、今もなお、その遠さの向こうに世界を愛おしく見つめ続ける、上田義彦の眼差しの「旅」と言えるでしょう。四十年の写真の軌跡は、私たちの時間と静かに響き合い、世界との出会いをあたらしくひらいてゆきます。

2025-09-05 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】NEUTRAL COLORS 6 : 滞在で感じた あの特別な時間はなんだ

 

NEUTRAL COLORS 6 : 滞在で感じた あの特別な時間はなんだ
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10621

 

NEUTRAL、TRANSIT、ATLANTIS を世に送り出してきた、編集者・加藤直徳と、気鋭のデザイナー・加納大輔が二人三脚で発行する、インディペンデントな雑誌『NEUTRAL COLORS(ニュー・カラー)』。「超個人的」な体験や創作、記憶をリソグラフなどのハンドメイドな印刷手法を交えながら唯一無二の誌面で発信していきます。

第6号は、『滞在』特集、「滞在で感じた あの特別な時間はなんだ」。
ホーチミンではなにもしない滞在をし、廃棄物でプロダクトをつくる「Nem Space」を訪ねました。アムステルダムの活版印刷所に滞在し印刷したのは、デザイナーの平山みな美さん。吉田勝信さんとは山で採取した土でインクを制作し、シルクスクリーンで1枚ずつ手刷りしました。デレク・ジャーマンの庭に思いを馳せ、ON READINGでは11日間滞在し雑誌をみんなで編みました。名古屋みなとに滞在する長島有里枝さんに密着し、NC編集部で滞在制作する写真家を受け入れました。滞在とは?表紙にも書きましたが、とても不思議な感情でした。

いつかの滞在を思い出したり、未来の滞在に思いを馳せられるような内容になっています。

※ON READINGで滞在制作した『NEUTRAL COLORS 別冊 ほんとの本の話をしよう #1』もぜひ併せてどうぞ。
https://artlabo.ocnk.net/product/10065

2025-09-05 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】MORANDI’S BOOKS / Mary Ellen Bartley

MORANDI’S BOOKS / Mary Ellen Bartley
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10528

本や印刷物をモチーフにした作品で知られる、ニューヨークを拠点に活動するアメリカ人アーティスト、メアリー・エレン・バートリー(Mary Ellen Bartley)による作品集。

本作は、イタリアの画家、ジョルジョ・モランディのアトリエと図書室に滞在制作した際に撮影した写真をコラージュしたり再撮影したシリーズ。

オマージュでもあり、再発明でもあるこのシリーズは、モランディ自身の作品からヒントを得ており、画家の卓越した詩的なスタイル、色調の抑制、揺るぎない構造的バランスを引き出している。

ミニマルで詩的な作風で知られるバートリーは、本を彫刻のような形態として撮影し、その質感、エッジ、微妙な存在感をとらえている。彼女の写真は絵画的な色調と綿密な構図で、印刷されたものへの畏敬の念と、時間、記憶、知覚への深い探求の両方を反映している。彼女の写真には、私たちが見ているもの、見ていないもの、そして私たちが語る物語についての問いかけが息づいている。

2025-07-05 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】ここは安心安全な場所 / 植本一子

ここは安心安全な場所 / 植本一子
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/10570

自身の経験を真摯に文章にしてきた写真家、文筆家の植本一子による、あなたとわたしの現在地をみつめるエッセイシリーズ「わたしの現在地」。

二年前、西村佳哲さん主催のワークショップ「インタビューのワークショップ」に参加するため、遠野のクィーンズメドウ・カントリーハウスを訪れた著者は、そこで暮らす馬たちと、その馬のお世話をする「とくさん」に出会い、それ以来、数回にわたって通うようになります。

日頃の生活のなかでの名前や、社会的役割から離れ、ただの「わたし」として、人や馬と出会うこと。言葉を介さない馬との、気のやりとり。暗闇で、馬の気配を感じることーー。

傷を負い、葛藤を抱えながら生きてきた心を携えて、馬たちと過ごす静かな時間のなかで、自身の変わっていく内面を見つめた、8篇のエッセイと1篇の詩、そして写真。

さらにこのエッセイ集の主要人物である「とくさん」こと徳吉英一郎さんの寄稿文を収録しています。

肩書や役割を脱いでしまった自分はきっと、最初は少し心細い。けれどそうした「無名」の状態でただそこにいることは、ほかならぬ自分自身と出会いなおすことなのだろう。

「自分自身で生きる」ってなんだろう。何度も問い直す植本さんの姿をみて、私たちは一生をかけて、その練習をし続けているのかもしれない、と思った。

冒頭、久しぶりだというフィルムで撮影された写真が、まず素晴らしい。植本さんの世界に向き合う態度。人懐っこく、同時に少しおびえて、まっすぐに。それが本当に写真から伝わるのです。

私は今作、最高傑作だと思います。毎度、最高傑作を更新してくる植本さんなので、たぶん、次回もそう言うかもしれないけど。

2025-07-05 | Posted in NewsComments Closed