2023-12

【新入荷】NAKED MILKY WAY / ペニー・ダベンポート Penny Davenport

NAKED MILKY WAY / ペニー・ダベンポート Penny Davenport
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9668

リバプールを拠点に活動するビジュアル・アーティスト、ペニー・ダベンポートによる初作品集。

ペニー・ダベンポートは、擬人化した動物や白昼夢のような風景を描くことで、身体が経験する心理的なニュアンスや人間関係の複雑さを探求しています。彼女の作品に登場する柔らかく垂れた耳や丸い鼻を持つ毛に覆われた生き物たちは、明らかに非人間的ですが、人間の特徴も備えています。二本足で立ち、しばしば手を取り合って集まり、共感と理解の感情を示唆するような目でこちらを見つめています。そして、生き物たちの仕草や表情を繊細に描くことで、見る者に主体性の投影と自己の不可思議な認識を促します。
 
彼女は、特定の教育を必要とする子どもたちの学校で長年働いてきたこともあり、人間のコミュニケーションの中にある暗黙のもの、間接的なものへの理解を深めてきました。それらの表現を探り続けた作品は、時に不思議な感覚を呼び起こしつつ、共感への合図となるボディランゲージの表現で満たされています。また、無邪気さや穏やかさが感じられる生き物たちの姿には、不安や寂しさ、居心地の悪さといった感覚も吹き込まれており、一見して受け取れる「かわいらしさ」の印象を時として一変させます。豊かな人間の心の機微が詰まった彼女の作品は、子供時代の半ば記憶されたイメージや不完全な物語の一コマ一コマのようでもあり、人間の心の奥に秘している何かについて語りかけてきます。

本書は、ダベンポートの近年のペインティングとドローイングに焦点を当てて構成しています。近年のペインティングでは、木板の上に直接描いたり、キャンバスの質感を生かすようなタッチを用いたりと、その表現の幅は広がっています。さまざまな気づきを与えてくれるダベンポートの作品を、若林亜希子が手帳をイメージした軽やかな一冊へと落とし込みました。いつも手元に置いて傍にいてくれるような佇まいの作品集となります。

ペニー・ダベンポート(Penny Davenport)
1979年、英国・インヴァネス生まれ。リバプールを拠点に活動するビジュアル・アーティスト。擬人化された動物のキャラクターや白昼夢のような風景を描くことで、身体経験の心理的ニュアンスや複雑な人間関係を探求している。2002年にリバプール・ジョン・ムーア大学で学士号を取得。近年の展覧会に「Shallow Depths」(OTP Copenhagen、コペンハーゲン、2022年)、「The Look of a Look That’s Looking」(Harkawik、ニューヨーク、2022年)、「Andante Remix」 (Ellen Gronemeyer、Catherine Biocca、Dorota Jurczakとの展示、Linseed Projects、上海、2021年)、「Murmurings」(OTP Copenhagen、コペンハーゲン、2021年)、「Postcards」(Galleri Magnus Karlsson、ストックホルム、2021年)、「Silent Ancestors」(Fortnight Institute、ニューヨーク、2019年)などがある。

2023-12-24 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】POLAROIDS / Richard Kern

POLAROIDS / Richard Kern
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9673

限定1000部

アメリカ人写真家、映像作家、リチャード・カーン(Richard Kern)による写真集。

リチャード・カーンは30年以上にわたり、人間の本性の複雑でしばしば暗い側面を解き明かし、照らし出そうとしてきた。カーンは、被写体、写真家、観客の間にある心理的な空間を被写体としている。そのドライで率直なアプローチで、写真における真実と客観性の不条理を浮き彫りにすると同時に、私たちが性的表現にまつわる分類法に依存していることを弄んでいる。

本書は過去35年間にわたる様々なプロジェクトで撮影されたポラロイド写真をまとめた1冊。

2023-12-24 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】ROSELAND / Glen Luchford

ROSELAND / Glen Luchford
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9681

限定1000部

イギリス人ファッションフォトグラファー、グレン・ルックフォード(Glen Luchford)の作品集。

1994年、最も歴史の古いファッション誌『 ハーパーズ・バザー(Harper’s Bazaar)』のためにニューヨークでグレン・ルックフォードが撮影したケイト・モス(Kate Moss)の写真は、ファッション・フォトグラフィーの中でも最も有名な写真の一つとして知られている。本作はその際に撮影された235本ものフィルムの中から厳選した未発表写真を編纂した1冊。

1994年6月23日に撮られた1,000点以上もの未公開写真。アートディレクターのエドワード・クォーンビー(Edward Quarmby)がそれらの写真から最良のショットをセレクト。テキストもなく、本の中を突き進んでいくと次々と見開きが現れ、良い写真の次にさらに素晴らしい写真が、ひとつも外れることなく、かわるがわる登場する。先述の通り、これが本当に極上なのである。ケイト・モスが実に素晴らしい。ニューヨークのマンハッタンの街路がまた良い。街路を行き交い、写真に写る人々も見事である。ニューヨーク、ニューヨーカー、ケイト・モスと、トリプルヒットと言えるだろう。

本書のタイトルは52丁目にある「ローズランド・ボールルーム(Roseland Ballroom)」に由来する。マンハッタンのミッドタウンの多くの撮影場所のうちのひとつである。ファッションをルポルタージュ形式で撮ることは可能である。作者はそのようにしてケイト・モスのいるニューヨークを撮影した。

「1980年代後半にニューヨークに到着した時、街路に心底酔いしれました。特にミッドタウンでは、何ブロックか歩くだけでダイヤモンドのディーラーや婦人服店、押し売りにジャンキーに行き当たります。非現実的な時間でした。42丁目に『ロボコップ』を見に行くと、隣の席ではポン引きがクラックを吸っているし、後ろの列では男が売春婦にフェラチオをしてもらっているんです。『ロボコップ』が誰かを撃つたびに、まるでサーカスみたいに全員が囃し立てました。私が育ったところとはまるで違いました。『バザー』にケイトを撮るよう依頼された時、愚かにも、私は街路に出ていってそのすべてに取り囲まれたケイトを捉えようと考えました。マリオ・ソレンティ(Mario Sorrenti)のタフな学友をボディーガードとして雇いさえしたのです。生々し過ぎたのでしょうか、写真は『バザー』には響かなかったようで、私は『放免』されました。振り返ってみれば、彼らは正しかったんです。私はあの雑誌に敬意を払わず、ただ自分を楽しませていただけでした。でも、あの中から、こうした写真ができたんだ」
(グレン・ルックフォード)

2023-12-24 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】THE END SENDS ADVANCE WARNING / Todd Hido

THE END SENDS ADVANCE WARNING / Todd Hido
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9660

限定6000部

アメリカ人フォトグラファー、トッド・ハイド(Todd Hido)の作品集。

25年以上にわたり、ゆるやかで謎めいた郊外の情景や、人影のない風景、まるで映画のようなポートレートを通して、作者は物語を生み出してきた。本書はその題名とは異なり、希望と、美しさと、我々がこの時代にそれらを切望する理由を主題としている。その最新のイメージ群のため、作者はハワイ諸島から、気象学的にその反対に位置するベーリング海の海岸や、北極圏内の北欧のフィヨルドなど、遠くへと放浪した。そうした地理学的な多様性があろうと、作者がとらえた場所はどれも親しみやすさを感じさせながらも未知であり、歓迎されるようでありながら不安も感じさせる。

本モノグラフは、前作「Bright Black World」の続編として物語り、未発表の新作風景写真を約80点を収録している。厚地のアート紙に鮮やかに印刷され、オフセット印刷が施されたリネンを用いて製本し、また嵩高のアート紙に9点の写真を印刷して小さく貼り込み、加えてトレーシングペーパーに印刷されたブックレットも付属している。本書はアーティスト・ブックとして傑作と言えよう。

2023-12-24 | Posted in NewsComments Closed 

 

【新入荷】こころはひとりぼっち / 植本一子

こころはひとりぼっち / 植本一子
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9669

 

『かなわない』『降伏の記録』などの日記作品で、自身の経験を真摯に文章にしてきた写真家、文筆家の植本一子による、2023年8月1日から11月13日までの日記集。

パートナーとの関係を解消してからの数か月の日記を収録。
友人・碇雪恵による寄稿も。

―――

「ひとり」という言葉が、いろんな色を放っている。
ひとりは淋しい、ひとりは不安、ひとりは楽しい、ひとりは強い。
夜の学校のプール、散歩道のゆずの木、ひとりだから見えてきた風景の描写がとりわけいい。かつて自らの内側を引っ掻くように文章を書いてきた植本さんは、今、言葉によって世界と出会い直している。
いちこがんばれ、いちこがんばれ、読みながらそう何度もつぶやいていた。
黒田杏子(ON READING)

 

2023-12-14 | Posted in NewsComments Closed 

 

forc POPUP STORE

forc POPUP STORE
2024年1月12日~2月12日

ちょっとあたらしい生活を、職人と共につくるブランド“ forc ”  @forc_product のPOPUPを開催します。

「技術の掛け合わせ」や「素材の組み合わせ」など、単独の工房では難しいことを知識/技術/デザイン力を用いて解決し、新たなプロダクトを開発する“ forc ”。
ファーストコレクションとなる“Board Series”は、岐阜県笠松町でシルクスクリーン印刷・紙加工・製本などを行う「有限会社 マルタ工業」と共同で開発・製作したプロダクトです。

今回は、「for collaboration」と題し、OKATAOKA、山本 祐布子、fancomiの3人のイラストレーターとコラボレーションしたプロダクトを中心に展示販売します。

 

OKATAOKA @okataoka
イラストレーター。1986年宮崎生まれ。 桑沢デザイン研究所卒業。 イラストレーターとして書籍や雑誌の挿絵を手がける。 最近は平面だけでなく、石へのペイント、陶器、木彫りなどの立体も制作。

山本祐布子 @yukoyamamotomitosaya
イラストレーター。京生まれ。京都精華大学テキスタル学科卒。雑誌、広告、プロダクトデザインなどを手がける。現在は、千葉県大多喜町にあるmitosaya薬草園蒸留所の取締役として運営に関わると同時に、オリジナルブレンドティーを考案。ティーだけでなく、シロップなど新製品の試作、毎月行われるオープンデーの料理などを担当している。二児の母でもあり、犬や猫、鶏と暮らす多忙な毎日を過ごす。

fancomi @fancomi
イラストレーター。1980年生まれ。 A&A青葉益輝広告制作室勤務の後独立。イラストレーターとして、ジャンルにとらわれずに幅広く活躍中。第3回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト。近著に『SMALL STORY』(SUNNY BOY BOOKS)、『ねこがたいやきたべちゃった』(文・円城塔/アタシ社)『ガハクとブラシ』(小学館)がある。

2023-12-18 | Posted in Past-ExComments Closed 

 

吉森慎之介 写真展『その火は燃えているか』

 

吉森慎之介 写真展『その火は燃えているか』
2024年1月19日(金)~2月4日(日)
※2月4日(日)はイベントのため、一般入場は17時~となります。

広告や雑誌を中心に活動するフォトグラファー、吉森慎之介による写真集『その火は燃えているか』(applause)の刊行を記念して写真展を開催します。

―――

青森、三内丸山の縄文遺跡で出会った栗林のルーツに、数千年前の祖先たちの物語を想像したことから
現代に残された自然の輪郭に、その地に生きた縄文人の姿を重ね合わせることが出来るのではないかと考えます。
集落跡、周辺の自然など縄文人たちのかつての生活圏に赴き、現代の自然に古代の原風景を重ねたランドスケープ。
積層より掘り起こされ、技術や智慧あるいは見えない力を纏った遺物を写しとったスティルライフ。
同じだけ堆積した時間、彼らがその心象を土に遺したように、吉森は光を以ってそれを収めようとしました。
自然世界への在り方を示し、この国の基層に文化の種火を残し去った縄文人たち。
原初の日本で命を燃やした彼らは物語となり、私達の生きる現代に今も息衝き、その火は絶えることはありません。
 

トークイベント「まだまだ、その火は燃えているか」
日程:2024年2月4日(日)
時間:14:30〜16:00(14:00開場)
《登壇》
ゲスト:縄文ZINE編集長 望月昭秀氏
吉森慎之介(写真家)
黒田義隆(ON READING)
料金:1,500円(お土産&500円分のお買物券付)
お土産:縄文クッキー(どんぐり粉を使用した、素朴でほろっとした口当たりのお菓子)
定員:25名
予約:下記フォームよりお申し込みください ※満席となりました。

縄文ZINE編集長 望月昭秀氏をゲストにお迎えし、制作時に湧いた疑問や遺跡、遺物の物語など
作家が感じた縄文時代の魅力や面白さを、望月さんの視点も交えながら話します。
撮影のオフショットや未発表作品などもスライド投影予定です。

 

吉森慎之介
吉森慎之介 写真家
1992年、熊本県出身。都内スタジオ勤務を経て、2018年に独立。各地の風景を訪ね、その土地の持つ背景や自然の事象に自身の心象を重ね、写真に収めている。
https://shinnosukeyoshimori.com/
@shinnosukeyoshimori

望月昭秀(もちづきあきひで)
1972年生まれ。株式会社ニルソンデザイン事務所代表。縄文時代専門のフリーペーパー「縄文ZINE」編集長。道南縄文応援大使。著書に新刊『土から土器ができるまで/小さな土製品を作る』(ニルソンデザイン事務所)、『蓑虫放浪』(国書刊行会)、『縄文人に相談だ』(角川文庫)、『縄文力で生き残れ』(創元社)など。
http://jomonzine.com/index.html


 

※満席となりました。

尚、お客様都合でのキャンセルの際は、必ずご連絡ください。
※下記、キャンセル規約に基づき、キャンセル料が発生しますのでご了承ください。
イベント当日より8日以上前のキャンセル…無料
イベント当日より7日~前日のキャンセル…入場料の50%
イベント当日/無断キャンセル…入場料の100%

2023-12-18 | Posted in Past-ExComments Closed