News
【新入荷】THE SCENE / 今井麗 Ulala Imai
THE SCENE / 今井麗 Ulala Imai
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9834
日本人画家、今井麗の作品集。
2022年7月から9月まで、ニューヨークの「Karma Gallery」で開催された展覧会に伴い刊行された。同ギャラリーでの個展は作者にとって初となる。テキストはインディペンデント・キュレーターのダグラス・フォーグル(Douglas Fogle)、「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館(Solomon R. Guggenheim Museum)」ギャラリー・ガイドのナム・ヒジ(Hiji Nam)が寄稿。
作者の内なる空想の構図の中に生息しているのはテディベアや、おもちゃ、フルーツである。このシリーズでは、ささやかな瞬間が鮮やかに、そして生き生きと描かれている。ナム・ヒジは、作者が「ピーナッツコミックス(Peanuts comics)」や「スターウォーズ(Star Wars)」などのポップカルチャーを引用し、繊細なスティル・ライフ的作品で「魔法のようなマニエリスムの童話的な世界」を生み出していると述べている。
花々の中には人形が添えられ、熟れすぎたバナナと金のテディベアが溢れんばかりの輝きをまとい、「スターウォーズ」のフィギュアがあぜ道を立ち阻み、月光が木の枝にかかり、鹿が森の前で立つ。その淡く繊細な絵画は、素早く迷いのないストロークによって、優美な現実を描き出している。作者はこの現実における被写体を記憶として留め、壮大なスケールをもって、鑑賞者を自身の世界観に引き込んでいく。
アーティストのディエゴ・ベラスケス(Diego Velázquez)とエドゥアール・マネ(Édouard Manet)からの影響が、描画における大きなジェスチャーと光の表現をもって作者のスタイルを確立させた。時に「Ophelia(Lucy)」(2022年)のように、特定の文脈を元に制作することもある。この作品では、作者が歴史深い絵画の伝統のもと、シェイクスピア(Shakespeare)による「ハムレット(Hamlet)」に登場するヒロイン、オフィーリアの悲劇の死を「ピーナッツ」のルーシーに重ねて描いている。この慎み深い振る舞いは、同じく「ピーナッツ」のルーシーとチャーリー・ブラウンが木の上に座り、いわゆる一般的な恋人同士のパートナーシップを体現している作品「Lovers」(2022年)で対をなしている。作者は至る所で自身が扱う対象の優しい一瞬を捉えるべく、それぞれの感情を掘り下げている。丁寧に、日常が非日常となる儚い瞬間の移り変わりへと鑑賞者を導くのである。そうして、人生における最も重要な出来事は前触れなく現れ、「何気ない細部にこそ、その真価は発揮される」という誰もが必要としていることを思い出させる。
―――
日々の生活の中で、時々心を掴まれるような印象的な場面に出会う。
放置されたおもちゃに当たる西日、通り過ぎて行く木々の隙間に見える澄んだ夜空、窓の外で風に揺れる庭。
それは決して特別な場所じゃないが、
様々な偶然の一致でバランスがはまった時に、ドラマチックな場面になる。
まるで入念に準備された映画の場面のように。
その一瞬は過ぎて、二度と戻らない。
私はそんなシーンを描きたい。
四季の繰り返しは、人々にほとんど変わらない風景を見せ、過ぎ去る日々に懐かしさを感じさせる。
私は懐かしさを彷彿とさせるモチーフを描く事が多い。
彼らは何世紀を経ても変わらない姿を私たちに見せてくれる。
私は、彼らに役者のような役割を与えて場面に登場させる事で、
観る人は絵の中の印象的なシーンに立ち会っている気持ちになると感じている。
-今井麗
【新入荷】工藝とは何か / 赤木明登+堀畑裕之
工藝とは何か / 赤木明登+堀畑裕之
ご購入はこちらから→ https://artlabo.ocnk.net/product/9802
「美しいものとは何か?」「つくることの根源的な意味とは何か?」黒田泰蔵の仕事、禅、民藝、カント哲学を手がかりに、塗師・赤木明登と服飾デザイナー・堀畑裕之が、多彩なゲストと共に対話をつづけ、その核心に迫っていく。民藝を咀嚼し、更新していく、新たな工藝論。
端正な造本にも拘りが感じられる、まさに工藝品のような一冊です。
2024年5月25日(土)『第11回 BOOK DAY とやま』に出店します。
富山駅を会場にしたブックイベント『BOOK DAY とやま』に出店します。
(ON READINGは5月25日(土)のみ)
今年のブックデイも、北陸の古書店はもちろん、東海、関西などの県外の古書店が大集結!
新刊書店、リトルプレス、そしてレコード店もそろい、年に1度の本のお祭りの開催です!
『第11回 BOOK DAY とやま』
日時:2024年5月25日(土)26日(日)
時間:25日/10:00 – 18:00 26日/10:00 – 17:00
会場:富山駅構内南北自由通路
主催:BOOK DAY とやま実行委員会
共催:富山市、トヤマチミライ、富山県古書籍商組合
※入場無料
▼古本・新刊・リトルプレス
【香川】
古本YOMS (25日のみ)
【大阪】
SUS~くらしと本のみせ スウス~
LVDB BOOKS
【兵庫】
1003
【京都】
空き瓶books
古書ダンデライオン
開風社 待賢ブックセンター
余波舎 NAGORO BOOKS (25日のみ)
【愛知】
ON READING (25日のみ)
【三重】
古本屋ぽらん
【岐阜】
徒然舎
【滋賀】
半月舎
【長野】
じゃらん亭
【石川】
あうん堂
NYANCAFE-BOOKS
一誠堂能瀬書店
古本一刻館
オヨヨ書林
近八書房
髙橋麻帆書店
【富山】
キャロット
ブック・スピカ
書肆月影
古本ブックエンド
ひらすま書房
古本なるや
古書さいとう
デフォー
コメ書房
古本いるふ
スピニー
ピストン藤井(26日のみ)
▼レコード
TOKEI RECORDS
▼DJ
LOVEBUZZ
▼似顔絵
堀道広
【お問い合せ先】
BOOK DAY とやま実行委員会
富山県滑川市瀬羽町1890-1(古本いるふ内)
電話::076-456-7620 (12-18時 / 月・火曜休)
ウェブ:https://bookdaytoyama.net
インスタグラム:@bookdaytoyama
【新入荷】solitary(LP) / 森ゆに
solitary(LP) / 森ゆに
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9801
クラシック音楽や賛美歌をルーツに、ピアノの弾き語りで、優雅でいて可憐な楽曲を奏でるシンガーソングライター、森ゆにによる5thアルバムのアナログ盤。
「solitary」=「孤独」と題されたアルバム。
自己を見つめ、内省すること。内側を満たすことで、外に溢れる光がある。
1. prologue
2. 砂浜で
3. 色のない街
4. 花の名前
5. 閑かな話
6. solitary
7. 夜明けよ
8. sail
9. ねむの木の蔭
10. home
【新入荷】This Is Not What Thought / 長谷川有里 Yuri Hasegawa
This Is Not What Thought / 長谷川有里 Yuri Hasegawa
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9735
記憶の片隅にあるキャラクターや映画のヒーロー、現代アートやファッション、ミュージシャン、スポーツ選手にロゴマークetc…。家庭科的変貌を遂げた、長谷川有里による主に2019-2022年制作のぬいぐるみ作品を収録した3冊目の作品集。
タイトルの通り”思っていたのと違う…”。だけど、その斜め上をいくユニークで愛おしい見覚えあるものたちを、緩やかな関係性をジャンルを超えて有機的に繋ぎ、リズミカルに編集しました。同じキャラクターなのに、どれひとつとして同じではない、どれもが世界でひとつの尊いぬいぐるみであることも、長谷川有里ならではの作品です。またART BOOK FAIRだけでお披露目される”yurippe FUN BOOK SET”やTOYシリーズなど、手描きが施された箱物作品も収録されています。手頃な大きさと軽く柔らかな質感と手触りの、前2作と同じ仕様の判型なのでシリーズブックとしてもお楽しみいただけます。一人でも仲間とでも、答えあわせしながら楽しめるアートブック。贈り物にも◎。
【新入荷】Ornithology (new edition) / Anne Geene & Arjan De Nooy
Ornithology (new edition) / Anne Geene & Arjan De Nooy
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9721
2016年に出版された自然の生態系をテーマにしたプロジェクトで知られるオランダの写真家/アーティストのAnne Geeneと、同じく写真家のArjan De Nooyによる作品集『Ornithology』が増補新装され再リリース。
本書のテーマは「鳥類学」。
鳥の群れ、鳥の糞、電線にとまる鳥たちのタイポロジーや、巣作りの材料、マウリッツハイス美術館が所蔵する絵画の中に生息する鳥類についてのリサーチなど、科学的なアプローチと写真的なアプローチを掛け合わせ、オルタナティブな「鳥の生態・文化史」をアートブックに落とし込んだユーモラスな一冊。
【新入荷】PET SOUNDS / Alberto Vieceli
PET SOUNDS / Alberto Vieceli
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9725
これまでに30か国でリリースされた、動物とアーティストが一緒に写っている写真をジャケットにした多種多様なジャンルのレコードスリーブを320点収録したユニークなコレクションブック。
愛犬や愛猫、愛鳥とのツーショットはもちろん、熊や馬、牛にシャチ!?などの大型動物と撮影した大作も。
各ページには、アーティスト名、タイトル、レーベル、リリース年、写真家をクレジット。
レコードマニアも垂涎の資料性の高い内容となっています。
2024年6月9日(日)OKAZAKI BOOK FAIR at Okazaki Micro Hotel ANGLEに出店します。
岡崎のマイクロホテル、ANGLE4周年を記念して開催される、「OKAZAKI BOOK FAIR」に出店&トークイベント登壇します。
※ON READINGの出店は、6月9日(日)のみ
—
「OKAZAKI BOOK FAIR」では、地域を独自の視点で切り取り、発信する編集室や出版社による『トークイベント』と『ポップアップ販売』、街の皆さまに古本を出品していただき、本を通して街を知ってもらう『古本市』を開催します。
街の文化度を支える「本」を切り口に、地域と編集の意義や価値、編集的視点から見た岡崎の可能性、街に本屋がある意味などを考える日をつくります。入場無料(トークイベントのみチケット制)ですので、どなたさまもお気軽にお越しください。
「OKAZAKI BOOK FAIR」
開催日時:
6/8(土)11:00 – 22:00
6/9(日)11:00 – 17:00
会場:Okazaki Micro Hotel ANGLE(愛知県岡崎市籠田町21)
詳細・チケット申し込み:
プロフィールリンクから @microhotel.angle
ANGLE HP [NEWS] https://okazaki-angle.com/news/
【新入荷】NAKED MILKY WAY / ペニー・ダベンポート Penny Davenport
NAKED MILKY WAY / ペニー・ダベンポート Penny Davenport
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9668
リバプールを拠点に活動するビジュアル・アーティスト、ペニー・ダベンポートによる初作品集。
ペニー・ダベンポートは、擬人化した動物や白昼夢のような風景を描くことで、身体が経験する心理的なニュアンスや人間関係の複雑さを探求しています。彼女の作品に登場する柔らかく垂れた耳や丸い鼻を持つ毛に覆われた生き物たちは、明らかに非人間的ですが、人間の特徴も備えています。二本足で立ち、しばしば手を取り合って集まり、共感と理解の感情を示唆するような目でこちらを見つめています。そして、生き物たちの仕草や表情を繊細に描くことで、見る者に主体性の投影と自己の不可思議な認識を促します。
彼女は、特定の教育を必要とする子どもたちの学校で長年働いてきたこともあり、人間のコミュニケーションの中にある暗黙のもの、間接的なものへの理解を深めてきました。それらの表現を探り続けた作品は、時に不思議な感覚を呼び起こしつつ、共感への合図となるボディランゲージの表現で満たされています。また、無邪気さや穏やかさが感じられる生き物たちの姿には、不安や寂しさ、居心地の悪さといった感覚も吹き込まれており、一見して受け取れる「かわいらしさ」の印象を時として一変させます。豊かな人間の心の機微が詰まった彼女の作品は、子供時代の半ば記憶されたイメージや不完全な物語の一コマ一コマのようでもあり、人間の心の奥に秘している何かについて語りかけてきます。
本書は、ダベンポートの近年のペインティングとドローイングに焦点を当てて構成しています。近年のペインティングでは、木板の上に直接描いたり、キャンバスの質感を生かすようなタッチを用いたりと、その表現の幅は広がっています。さまざまな気づきを与えてくれるダベンポートの作品を、若林亜希子が手帳をイメージした軽やかな一冊へと落とし込みました。いつも手元に置いて傍にいてくれるような佇まいの作品集となります。
ペニー・ダベンポート(Penny Davenport)
1979年、英国・インヴァネス生まれ。リバプールを拠点に活動するビジュアル・アーティスト。擬人化された動物のキャラクターや白昼夢のような風景を描くことで、身体経験の心理的ニュアンスや複雑な人間関係を探求している。2002年にリバプール・ジョン・ムーア大学で学士号を取得。近年の展覧会に「Shallow Depths」(OTP Copenhagen、コペンハーゲン、2022年)、「The Look of a Look That’s Looking」(Harkawik、ニューヨーク、2022年)、「Andante Remix」 (Ellen Gronemeyer、Catherine Biocca、Dorota Jurczakとの展示、Linseed Projects、上海、2021年)、「Murmurings」(OTP Copenhagen、コペンハーゲン、2021年)、「Postcards」(Galleri Magnus Karlsson、ストックホルム、2021年)、「Silent Ancestors」(Fortnight Institute、ニューヨーク、2019年)などがある。
【新入荷】POLAROIDS / Richard Kern
POLAROIDS / Richard Kern
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9673
限定1000部
アメリカ人写真家、映像作家、リチャード・カーン(Richard Kern)による写真集。
リチャード・カーンは30年以上にわたり、人間の本性の複雑でしばしば暗い側面を解き明かし、照らし出そうとしてきた。カーンは、被写体、写真家、観客の間にある心理的な空間を被写体としている。そのドライで率直なアプローチで、写真における真実と客観性の不条理を浮き彫りにすると同時に、私たちが性的表現にまつわる分類法に依存していることを弄んでいる。
本書は過去35年間にわたる様々なプロジェクトで撮影されたポラロイド写真をまとめた1冊。
【新入荷】ROSELAND / Glen Luchford
ROSELAND / Glen Luchford
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9681
限定1000部
イギリス人ファッションフォトグラファー、グレン・ルックフォード(Glen Luchford)の作品集。
1994年、最も歴史の古いファッション誌『 ハーパーズ・バザー(Harper’s Bazaar)』のためにニューヨークでグレン・ルックフォードが撮影したケイト・モス(Kate Moss)の写真は、ファッション・フォトグラフィーの中でも最も有名な写真の一つとして知られている。本作はその際に撮影された235本ものフィルムの中から厳選した未発表写真を編纂した1冊。
1994年6月23日に撮られた1,000点以上もの未公開写真。アートディレクターのエドワード・クォーンビー(Edward Quarmby)がそれらの写真から最良のショットをセレクト。テキストもなく、本の中を突き進んでいくと次々と見開きが現れ、良い写真の次にさらに素晴らしい写真が、ひとつも外れることなく、かわるがわる登場する。先述の通り、これが本当に極上なのである。ケイト・モスが実に素晴らしい。ニューヨークのマンハッタンの街路がまた良い。街路を行き交い、写真に写る人々も見事である。ニューヨーク、ニューヨーカー、ケイト・モスと、トリプルヒットと言えるだろう。
本書のタイトルは52丁目にある「ローズランド・ボールルーム(Roseland Ballroom)」に由来する。マンハッタンのミッドタウンの多くの撮影場所のうちのひとつである。ファッションをルポルタージュ形式で撮ることは可能である。作者はそのようにしてケイト・モスのいるニューヨークを撮影した。
「1980年代後半にニューヨークに到着した時、街路に心底酔いしれました。特にミッドタウンでは、何ブロックか歩くだけでダイヤモンドのディーラーや婦人服店、押し売りにジャンキーに行き当たります。非現実的な時間でした。42丁目に『ロボコップ』を見に行くと、隣の席ではポン引きがクラックを吸っているし、後ろの列では男が売春婦にフェラチオをしてもらっているんです。『ロボコップ』が誰かを撃つたびに、まるでサーカスみたいに全員が囃し立てました。私が育ったところとはまるで違いました。『バザー』にケイトを撮るよう依頼された時、愚かにも、私は街路に出ていってそのすべてに取り囲まれたケイトを捉えようと考えました。マリオ・ソレンティ(Mario Sorrenti)のタフな学友をボディーガードとして雇いさえしたのです。生々し過ぎたのでしょうか、写真は『バザー』には響かなかったようで、私は『放免』されました。振り返ってみれば、彼らは正しかったんです。私はあの雑誌に敬意を払わず、ただ自分を楽しませていただけでした。でも、あの中から、こうした写真ができたんだ」
(グレン・ルックフォード)
【新入荷】THE END SENDS ADVANCE WARNING / Todd Hido
THE END SENDS ADVANCE WARNING / Todd Hido
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9660
限定6000部
アメリカ人フォトグラファー、トッド・ハイド(Todd Hido)の作品集。
25年以上にわたり、ゆるやかで謎めいた郊外の情景や、人影のない風景、まるで映画のようなポートレートを通して、作者は物語を生み出してきた。本書はその題名とは異なり、希望と、美しさと、我々がこの時代にそれらを切望する理由を主題としている。その最新のイメージ群のため、作者はハワイ諸島から、気象学的にその反対に位置するベーリング海の海岸や、北極圏内の北欧のフィヨルドなど、遠くへと放浪した。そうした地理学的な多様性があろうと、作者がとらえた場所はどれも親しみやすさを感じさせながらも未知であり、歓迎されるようでありながら不安も感じさせる。
本モノグラフは、前作「Bright Black World」の続編として物語り、未発表の新作風景写真を約80点を収録している。厚地のアート紙に鮮やかに印刷され、オフセット印刷が施されたリネンを用いて製本し、また嵩高のアート紙に9点の写真を印刷して小さく貼り込み、加えてトレーシングペーパーに印刷されたブックレットも付属している。本書はアーティスト・ブックとして傑作と言えよう。
【新入荷】ひとりみんぱく / 松岡宏大
ひとりみんぱく / 松岡宏大
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9748
世界中を旅しながら暮らしてきたカメラマン、ライターの松岡宏大が、これまでに蒐集してきた世界の文物を旅の記憶とともに紹介した1冊。
土器、漆器、仏像、仮面、絨毯、ぬいぐるみ……キッチュでどこか不思議な魅力をもつ工芸、民芸、雑貨、珍品迷品。
インドで、チベットで、ミャンマーで、リビアで、サハラ砂漠で、文物からは旅の記憶があふれだし、含蓄? 蘊蓄? 軽快なるエッセイを挟みつつおくる本書は、物の本か? 旅の本か?
―――
これらの文物を手のひらにのせ愛でてみる。重みや質感、細工、その歪みや温みを確かめる。太陽の光の下で陰が際立つものもあれば、暗闇の中でこそ光り輝くものもある。それは自分の手で触れてこそわかることで、自分の足で旅をしてこそ出会える風景と一緒だ。
僕はこれらを手に入れたときに出会った人たちの顔や祈りの景色を思い出すだろう。そこで吹いていた風や夜空を満たす星のことを思い出すだろう。
旅の記憶こそ僕にとっていちばんの財産なのだから。
(まえがきより)
―――
美麗なクロス装のブックデザインは、サイトヲヒデユキ氏が手掛けています。
【新入荷】こころはひとりぼっち / 植本一子
こころはひとりぼっち / 植本一子
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9669
『かなわない』『降伏の記録』などの日記作品で、自身の経験を真摯に文章にしてきた写真家、文筆家の植本一子による、2023年8月1日から11月13日までの日記集。
パートナーとの関係を解消してからの数か月の日記を収録。
友人・碇雪恵による寄稿も。
―――
「ひとり」という言葉が、いろんな色を放っている。
ひとりは淋しい、ひとりは不安、ひとりは楽しい、ひとりは強い。
夜の学校のプール、散歩道のゆずの木、ひとりだから見えてきた風景の描写がとりわけいい。かつて自らの内側を引っ掻くように文章を書いてきた植本さんは、今、言葉によって世界と出会い直している。
いちこがんばれ、いちこがんばれ、読みながらそう何度もつぶやいていた。
黒田杏子(ON READING)
【新入荷】また果てしのない本の話 / 岡本仁
また果てしのない本の話 / 岡本仁
ご購入はこちら→ https://artlabo.ocnk.net/product/9586
『BRUTUS』『relax』『ku:nel』などの雑誌編集に携わってきた名編集者、岡本仁によるブックエッセイ・シリーズ。現在『& Premium』にて連載中の原稿に、小西康陽氏をゲスト執筆者に迎えた、レコードについてのエッセイを追加収録しまとめた1冊。
何かを読むとどこかに行きたくなる、書評とも違うこのブック・エッセイ。どこかに行くことが許されなかった時期に書かれた今回のそれは、これまでとは違う雰囲気の本に仕上がっているように感じられるかもしれません。
「一刻も早く読みたい新刊があるのだが、緊急事態宣言下なので近所の書店はみな休んでいる。ウェブ書店を探すと、どこも売り切れだった。仕方がないから家にある本を再読することにした。」
(本文より)
●本書に登場する作家たち
長島有里枝、宮本常一、石川直樹、皆川明、和田誠、トーベ・ヤンソン、レベッカ・ソルニット、豊田徹也、松平維秋、武満徹、岸本佐知子、三浦晢哉、鶴見俊輔、和山やま、平野紗季子、高浜虚子、安西水丸、谷口ジロー、デイヴィッド・バーン、寺田寅彦、池田弥三郎、津野海太郎、吉阪隆正、藤本和子、大森克己、谷川俊太郎 etc
岡本 仁
編集者。
1954年、北海道生まれ。マガジンハウスにて『ブルータス』『リラックス』などに携わったのち、〈ランドスケーププロダクツ〉の“カタチのないもの担当”に。主な著書に『果てしのない本の話』(本の雑誌社)、『ぼくの東京地図』『また旅。』(ともに京阪神エルマガジン社)、『HERE T ODA』(芸術新聞社)『ぼくのコーヒー地図』(平凡社)。等がある。『& Prem ium』(マガジンハウス)にて「果てしのない本の話」、『暮しの手帖』にて「また旅」を連載中。