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土谷未央(cineca)『She watches films. She tastes films.』たべるようにみる 出版記念展


 

 

土谷未央(cineca)『She watches films. She tastes films.』たべるようにみる 出版記念展
2022年5月28日(土)~ 6月19日(日)

 

類稀な視点で、見て食べる。

美しいお菓子を生み出す「cineca」として活動する菓子作家、土谷未央の初の著書、『She watches films. She tastes films.』(たべるようにみる)は、WEBメディア『PERK』での連載「cinecaのおいしい映画」5年分の作品を、今の視点で隅々まで丁寧に加筆・再編集したもの。

作家が敬愛してやまない映画を、菓子を主軸としたアートワークとコラムで表現した一冊です。

本展示では、本書での撮り下ろし写真作品の展示、販売やアートワークから派生したアートピースを展示いたします。

たべるとき私は
うつくしい おいしい おもしろい うれしい
自由に湧いた感情を お腹へ運び
咀嚼して 味の記憶をつくります

みるとき私は
きれい かなしい いとおしい たのしい
自由に溢れた感情を 心へ運び
消化して 物語の記憶をつくります

食事をすることと
映画をみることは
私にとって似ていることです

どちらも 私の血や肉をつくる 命のそばにあるもの
そしてどちらも だれともおなじ感想を持たないもの

あなたがおいしいと思ったものを
私はくすぐったいと思う
あなたがうつくしいと思ったものを
私はかなしいと思う

たべることも みることも
それぞれの想いを抱えるはずのものだと考えます

たべるようにみて
みるようにたべる

そうやって 私は
自分の鼓動を聴くことができるのです

cineca(チネカ)
アイデアから包装までのすべてを菓子と捉え、新しい食べる体験をつくる。映画を題材に創案することを主とし、日常や風景の観察による気づきを菓子の世界に落とし込むことをオリジナルのものとする。製菓、アートワーク、執筆、レシピ監修など多岐に渡る活動から、菓子の新しいかたち、価値の模索、提案を行う。
instagram:@cineca
http://cineca.si/

土谷未央(つちや・みお)
東京都生まれ。菓子作家、映画ファン。
多摩美術大学卒業。グラフィックデザイナーの職に就いた後、製菓学校に通い、卒業。2012年に映画をきっかけに物語性のある菓子を制作するcineca(チネカ)を創始。製菓において、日常や風景の観察による気づきを菓子の世界に落とし込む手法をオリジナルのものとする。2017年頃からは企画や菓子監修、アートワーク・執筆業なども数多く手がけ、様々な活動を通して、菓子の新しい形を提案する。最近の仕事に、東京国立近代美術館『ピーター・ドイグ展』(2020)オリジナル菓子監修・制作、LUMINE 全館クリスマスフェア 2019『POWER CAKES』菓子監修など。


aptp刊 4,200yen | 230mm × 300mm|A4変型スクラム製本・ゴム綴じ|88P

2022-05-06 | Posted in Past-ExComments Closed