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shunshun 個展『ゆだねる』

shunshun 個展『ゆだねる』
2018年1月20日(土)~2月5日(月)
at ON READING GALLERY

広島在住の素描家・しゅんしゅんによる個展を開催します。
目の前の物や風景を、緻密な筆致で描き出し、そのものが持つ美しさをそのままに、そっと取り出したかのような作品が魅力的です。今回の展示では、極細のボールペンを使い「線」で描き出した作品を中心に展示します。

【SPECIAL EVENT】Name Drawing 〜新しく出逢うあなたの名前〜
2018年1月20日(土)、21日(日)、2月4日(日)、2月5日(月) 12:00~20:00 (※21日は、13:00~20:00)
料金:お一人税込3,000円(ハガキサイズ)
ご予約不要、在廊日に随時受付します。
約15分間、いろいろとお話を伺いつつお名前からインスピレーションを得てドローイングします。
描き上げた線画はその場でお持ち帰りいただけます。

【SPECIAL WORKSHOP】線のWorkshop
2018年1月21日(日)
時間: 10:00~13:00
料金: 3,500円(税込)コーヒーまたは紅茶、カミヤベーカリーのスコーンとラスク付き
定員:8名(要予約)
予約:下記フォームよりお申し込みください。 ※定員に達したため受付を終了しました。

線を引く楽しみをささやかに共有するワークショップです。まず初めに、shunshunさんが「線」について感じていることを簡単にお話しいたします。それからA5サイズの紙にボールペンで静かに線を引く体験をしていただきます。(線を引くコツもこっそり伝授いたします)
※当日は、紙とペン等の道具はすべてこちらで準備いたしますので、手ぶらでお越しください

shunshun
素描とは 素直に 素朴に 素早く 描くこと
風景を なぞるように
ただ  素を  描写して  いたい

1978年 高知生まれ 東京育ち
建築から絵の世界へ
2012年春に千葉から広島へ移住
http://www.shunshunten.com/

※定員に達したため受付を終了しました。

尚、お客様都合でのキャンセルの際は、必ずご連絡ください。
※下記、キャンセル規約に基づき、キャンセル料が発生しますのでご了承ください。
イベント当日より8日以上前のキャンセル…無料
イベント当日より7日~前日のキャンセル…入場料の50%
イベント当日/無断キャンセル…入場料の100%

 

【展示記録】
shunshun 個展『ゆだねる』

そこに書かれているのは確かに線でしかないのに、私たちはなぜかそこに海を感じることができる。もしくは星や雪、霧や雨。はたまたピアノの音、布の織り目。”無意識の線”を求めて重ねた線の連なりは、心地よい緊張感と同時に安らぎをたたえていて、近づいてみたり、遠くから眺めたり、この線に身をゆだねて、いつまでも漂っていたいと思いました。

 

はじまりは水平に置かれたまっ白い面
左端から縦のストロークで一本の線を引く
すぐ右隣にもう一本の線を引く
すると今引いた二本の線のあいだに
余白の線が生まれる
黒い線を引くと同時に
白い線が生まれる
ネガティブとポジティブは一体なのだ

(「shunshun drawings 2013-2016 」より)

 

真っ白な紙に線をひく。まず一本。すぐ隣にまた一本。shunshunさんの呼吸や波動が、ペンを通して紙に記録されていく。
紙に線をひく、ということはまた、紙によって線をひかされているということでもあるのかもしれません。

無垢な雪原に最初の足跡をつけるときめき。静まり返ったコンサートホールで最初の一音を発する瞬間。真っ白い紙に墨のしたたる筆を置く刹那。未発の可能性への決然たる跳躍が紙によって誘われ、書家は発し、詩人は震え、数学者は数式を吐き出した。作家は推敲を重ね、恋人は手紙をしたため、活字職人は吟味を重ねて美しい文字の配列を紙に写した。ある時は禊やけじめが凛然と示され、盆の上に載せられた一枚の和紙は最良のもてなしのこころを伝えたのである。
ただ記録するのではない。美しい達成として成就させる。人類の歴史はこうして紙によって煽られ、励まされ、導かれ、目覚めさせられ続けてきたのである。

―原研哉『紙』「白百」より

 

雨や海に心をゆだね、紙とペンに力をゆだね、線に自分をゆだねて、出来上がった作品はわたしたちにゆだねられています。
”ゆだねる”、ということは自分以外の存在に対する広い信頼があるのでしょう。

また、ギャラリーに置かれた引き出し(drawer)には、shunshunさんの使用済のボールペンや、作品集「Croquis De Voyage」の実際のスケッチブック、過去に制作された作品集、石など。そして音楽や香りでもアトリエの雰囲気を再現してくださり、その中で私たちは、深呼吸(drawing)をするように作品を感じることができました。

会期中には、「線のワークショップ」と「Name Drawing」を開催しました。

「線のワークショップ」は、shunshunさんの作品制作をほんのすこし体験できるような時間。
はじめは「難しい!」と声があがっていましたが、次第にただ線をひくという行為に没頭していく様子が印象的でした。
終わったあとは清々しいような表情に。徐々に皆さんの線が変わっていくのが面白かったです。
そして、誰一人として同じ線はなく、この日の身体と心の状態でしか、この線は引けないのだと思います。
誰もが日常的に行っている「線をひく」という行為を改めてあじわうことができました。

そして4日間に渡って開催された「Name Drawing」。
お名前の由来や、普段どんなことをしているのかなど何気ない会話を通してshunshunさんが感じた”その人”を抽出して、名前でdrawingしていきます。見慣れたはずの自分の名前なのですが、まるで新たに名前をもらったような気持ちになるから不思議です。

shunshunさん、そしてご来場くださった皆様、ありがとうございました。

インタビューもあわせてご覧ください。
http://liverary-mag.com/column/66302.html

 

 

2017-12-15 | Posted in PastComments Closed